2018年1月23日
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アメリカ確定申告 2017年度 新しい税法について

概要

2017年12月20日に減税法案 (The Tax Cuts and Jobs Act) が議会を通過し、12月22日に
米国大統領が承認のサインをしました。

2018年度確定申告より、個人、法人共にいくつかおおまかな変更点がございますので
下記に変更点を挙げます。

個人所得税率

2017年度の個人所得税率は10,15,25,28,33,35,39.6%でした。
2018年度は10,12,22,24,32,35,37%に変更になります。

詳細は下記の通りとなります。

居住者かつ夫婦合算と生存配偶者(Married Filing Jointly and Surviving Spouse)

旧税率 2018年度 TCJA(新税率)
2018年度
課税所得 税率 課税所得 税率
$0 – $19,050 10% $0 – $19,050 10%
$19,050 – $77,400 15% $19,050 – $77,400 12%
$77,400 – $156,150 25% $77,400 – $165,000 22%
$156,150 – $237,950 28% $165,000 – $315,000 24%
$237,950 – $424,950 33% $315,000 – $400.000 32%
$424,950 – $480,050 35% $400,000 – $600,000 35%
$480,050 以上 39.6% $600,000以上 37%

居住者かつ世帯主 (Head of Household)(ドル)

旧税率 2018年度 TCJA(新税率) 2018年度
課税所得 税率 課税所得 税率
$0 – $13,600 10% $0 – $13,600 10%
$13,600 – $51,850 15% $13,600 – $51,800 12%
$51,850 – $133,850 25% $51,800 – $82,500 22%
$133,850 – $216,700 28% $82,500 – $157,500 24%
$216,700 – $424,950 33% $157,500 – $200,000 32%
$424,950 – $480,050 35% $200,000 – $500,000 35%
$480,050 以上 39.6% $500,000以上 37%

居住者かつ独身申告 (Single) (ドル)

旧税率 2018年度 TCJA(新税率) 2018年度
課税所得 税率 課税所得 税率
$0 – $9,525 10% $0 – $9,525 10%
$9,525 – $38,700 15% $9,525 – $38,700 12%
$38,500 – $93,700 25% $38,700 – $82,500 22%
$93,700 – $195,450 28% $82,500 – $157,500 24%
$195,450 – $424,950 33% $157,500 – $200,000 32%
$424,950 – $480,050 35% $200,000 – $500,000 35%
$480,050 以上 39.6% $500,000以上 37%

基礎控除額 (Standard Deduction)と世帯数控除額 (Personal Exemption)

2017年度の基礎控除額は夫婦合算申告者は12,700ドル、独身者は6,350ドル、
世帯主は9,350ドルでした。
2018年度は夫婦合算申告者は24,000ドル、独身者は12,000ドル、世帯主は18,000ドルに
旧税率 2018 新税率
独身 (Single) $6,500 $12,000
世帯主 (Head of Household) $9,550 $18,000
夫婦合算 / 生存配偶者 (Married Filing Jointly, Surviving Spouse) $13,000 $24,000
扶養者 (Dependent) $1,050 $1,050
高齢者と視覚障害者追加控除(Blind/Elderly)
 独身 (Single) $1,600 $1,600
 既婚 (Married) $1,300 $1,300
世帯数控除額 (Personal Exemption) $4,150 適用されません。
変更になります。おおよそ2倍近く基礎控除額が上がります。
2018年度から世帯数控除額 (Personal Exemption)は取り除かれました。

基本控除額の詳細は下記の通りとなります。

独身の方で項目別控除額を適用しない人
旧税法:修正総所得(Adjusted Gross Income – フォーム1040のLine 38)から6,500ドルの基礎控除と4,150ドルの世帯数控除が適用されます。よって、合計10,650ドルが修正総所得から引かれます。
新税法:修正総所得(Adjusted Gross Income – フォーム1040のLine 38)から12,000ドルの基礎控除のみが適用されます。よって、合計12,000ドルが修正総所得から引かれます。

キャピタルゲインの税率

キャピタルゲインについては2017年度と2018年度に大きな変更点はございません。

2018年度のキャピタルゲイン税率表
キャピタルゲイン税率 夫婦合算 夫婦別 世帯主 独身
0% $77,200以下 $38,600以下 $51,700以下 $38,600以下
15%
$77,200以上
$479,000以下 $38,600以上
$239,500以下
$51,700以上
$452,400以下 $38,600以上
$452,800以下
20% $479,000以上 $239,500以上 $452,400以上 $425,800以上

チャイルドタックスクレジット (Child Tax Credit)

2017年度のチャイルドタックスクレジットの1,000ドル(1,000ドル還付可能)から
2018年度は2,000ドル(1,400ドル還付可能)に上がります。
子供以外の扶養者のクレジットは500ドルとなります。このクレジットは還付されません。
Phase-out
2017年度はModified Gross Income*が夫婦合算の場合110,000ドル以上にあると、チャイルドタックスクレジットが徐々に減額されていきましたが、2018年度からはModified Gross Incomeが400,000ドル以上から徐々に減額されていきます。
*Modified Gross Incomeは修正総所得(Adjusted Gross Income – フォーム1040のLine 38)からいくつか確定申告で控除された額を足し戻します。(例えばStudent Loan Interest, Qualified tuition expenses, One-half of self-employment tax等)

扶助料(Alimony)

2018年12月31日以降に離婚協議によって定められた扶助料に下記の変更点があります。
受取人:今まで扶助料の受け取り額は課税収入でしたが、2018年12月31日以降に離婚協議によって定められた扶助料受け取り額は課税対象外となります。

支払人:今までは扶助料の支払い額は所得から控除できましたが、2018年12月31日以降に離婚協議によって定められた扶助料は所得から控除できません。

引っ越し代(Moving Expenses)

2018年度から引っ越し代は米国軍人以外の納税者は控除できなくなりました。また、雇用者が引っ越し代を支払った場合、従業員の収入として申告する事となりました。

住宅ローン利子(Mortgage Interest)

住宅ローン(Mortgage)については2017年12月15日以前に契約した住宅ローン額が最大1,000,000ドルに対しての利子が控除できますが (Grandfathered)、 2018年度からは住宅ローン(Mortgage)額が最大750,000ドルに対しての利子が控除できます。この最大額は納税者の物件合計額です。一軒一軒ではありません。

オバマケアについて

2017年中にオバマケアの健康保険に加入していない納税者の罰金は大人1人につき、695ドルです。また、子供は一人につき、347.50ドル、最高罰金額は2,085ドルとなっております。
2018年からオバマケアの健康保険に加入していない納税者の罰金は0ドルとなります。

項目別控除 (Itemized Deduction)

医療費

2017年度と2018年度の医療費(Medical Expenses)は修正総所得 (Adjusted Gross Income – フォーム1040のLine 38) の7.5%以上の医療費が適用されますが、2018年度以降は10%以上の経費が適用されます。

州、地方税 (State and Local Income Tax, Property Tax, Personal Property Tax)

2017年度は州、地方所得税支払い、また州固定資産税の支払いが連邦申告の際に満額控除できましたが、2018年度は固定資産税 (Real State Tax) 、州税 (State Income Tax) 、市税 (Local/City Tax) 、個人動産税 (Personal Property Tax) は合計で夫婦合算と独身で10,000ドルまでが適用されます。夫婦別申告(Married Filing Separately)の場合は5,000ドルまでが適用されます。この変更は州税率が高いCA州、NY州等の納税者に打撃を与える事となります。
その他の控除 (Miscellaneous Deductions)
その他の控除 (Miscellaneous Deductions)は撤廃されます。
その他の控除 (Miscellaneous Deductions)の中に払い戻しされない業務費用(Un-reimbursed Employee Business Expense)がありますが、この費用は2018年度から控除されなくなりました。その為、従業員と雇用者の間でしっかりと業務費用の規律をしっかりとする必要があります。
業務費用の例えとしては出張時の食事費、車の費用、業務制服等があります。

法人税

2018年度の法人税は、2017年度の35%から21%へ大幅に下がります。
米国で事業を行う日本企業にも恩恵を受けます。

パス・スルー所得(自営業、パートナーシップ、S-Corporation)

2017年度はパス・スルー所得に対して個人所得税率を使用して計算します。
2018年度はパス・スルー所得から20%を控除してから、個人所得税率を使用して
計算します。
ただ、Form 1040上の課税所得が157,500ドル(夫婦合算は315,000ドル)を
超えた場合は20%満額の控除は認められません。その時の控除額の計算方法は
下記の通りです。
計算方法
1. お支払いした給料(Owner額は含まれません)の50%まで
2. お支払いした給料(Owner額は含まれません)の25%と原価償却する前の事業有形資産の2.5%まで
1と2どちらか額が大きい方が適用されます。

もし、パス・スルー所得が“Specified Service Trade Or Business”(特定技術職: Dentist, Lawyer, Accountant, Artist等)であり、課税所得が157,500ドル(夫婦合算は315,000ドル)を超えた場合、パス・スルー所得控除は認められません。
(エンジニアと建築士は認められます。)

代替最小税額(Alternative minimum tax)

法人はAMT自体が廃止されます。

Meals and Entertainment(食事と娯楽)

2017年度は食事と娯楽は50%まで経費として計上されました。
2018年度は今まで通りビジネスの食事は50%が経費として計上されますが、娯楽 (Entertainment)についてはもう経費として計上することはできません。例えば、映画、ゴルフ、ジム等のメンバーシップ費、その他の活動でビジネスに関係のない娯楽。

現金主義と発生主義

2017年度までは会社の年間合計売上が5百万ドル ($5 Million) 以上から発生主義を会社の会計に適用しなければなりませんでしたが、2018年度からは年間合計売上が2千5百万ドル ($25 Million)以上の会社が発生主義を会社の会計に適用することとなりました。

尾崎真由美会計事務所

レスポンスと業務遂行のスピードに定評のある尾崎真由美会計事務所。問い合わせには週7日24時間対応しており、即時もしくは12時間以内に必ず返答するという驚きの速さでクライアントの業務効率をアップさせてきた。拠点はフロリダで、東海岸を中心とした全米各地と日本までを対象に会計・税務サービスを提供している。単に税務処理が短時間で終わるだけでなく、携わる人件費の節約まで出来るとクライアントから高い評価を得ている。

『中小企業の資金調達方法がわかる本』(あさ出版・共著)をはじめとし、会計や税にまつわる著書も多数。税金にまつわる連載なども手がけ、普段から確定申告についての質問にも数多く答えている尾崎さんは、分からないことがあったら、迷わず会計士に相談するのが一番とアドバイスする。専門家のアドバイスがあれば「知らないうちに違法脱税をしていた」というミスを防ぐ事ができる。例えば「FBAR(外国銀行口座レポート)」。日本に残してある銀行口座があり、残高が1万ドルを越えている場合には、米国の確定申告でもその旨を申告しなければいけないという制度だ。FBARは資産隠しを防ぐためにできた制度で、隠すつもりがない場合でも、制度を知らずに申告を怠ってしまうと、最低でも1万ドルの罰金が課せられる。「このような落とし穴が所々にあります。安心して申告を済ませるために、専門家である会計士を上手に使っていただけたらと願っています。」(尾崎さん)正しい節税のためには、必要書類などを一年分しっかりと集める必要がある。取り掛かってみると予想よりも時間がかかることが多いので、早い段階で問い合わせし、準備の手順についても相談するのが効率よく申告を済ませるコツだ。
作業はすべてオンラインで実施できるため、フロリダの事務所へ出向く必要はない。問い合わせは電話・メールともに日本語対応可。

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尾崎真由美会計事務所

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