事業拡張のお知らせ: このたび尾崎会計事務所では、より迅速で的確かつ質の高いサービス体制を構築するため、シアトル支店を開設する運びとなりました。
お蔭様で尾崎会計事務所(Todd Accounting)は、2023年9月15日にて20周年を迎えました。
2025年度確定申告における大まかな変更点
2025年7月4日、「One Big Beautiful Bill Act(OBBBA)」と呼ばれる包括的な法律が制定されました。この法律は米国の税制、社会保障、移民制度に広範な影響を及ぼすもので、皆様のタックスプランニングに関わる重要な変更点を含んでいます。本記事では、その主要な改正点を解説します。
2025年から2028年までの期間限定で、労働者向けの新しい税控除が導入されます。これらは基礎控除と併用できる「above-the-line」控除です。
チップ収入控除では、サービス業の従業員などが得たチップ収入のうち、年間最大$25,000までを所得から控除できます。残業代控除では、公正労働基準法(FLSA)に基づき支払われた残業代の「割増部分」を所得から控除できます。上限額は個人で年間$12,500、夫婦合算申告の場合は$25,000です。ただし次の点に注意が必要です。
2026年1月1日より、特定の海外送金に対して1%の海外送金税(Excise Tax)が課されます。これは従来のExcise Taxとは異なり、海外への資金移動に特化した新しい税です。
インフレ削減法(IRA)で2032年まで延長された主要な連邦クリーンエネルギー関連税額控除が、OBBBA法により2025年中に早期終了します。IRS等のウェブサイトでは情報更新が遅れている可能性がありますが、法律上はOBBBAの新しい期限が優先されます。
OBBBAには、個人納税者に直接影響する以下の改正も含まれています。
17歳未満の子供一人当たりの税額控除が、$2,000から$2,200に増額されます。
65歳以上の納税者を対象に、従来の追加控除とは別に、新たに$6,000の追加標準控除が設けられました(夫婦合算で両名が該当する場合は$12,000)。これにより、リタイアされた方の税負担が軽減されます。
州所得税や固定資産税などを連邦税から控除できるSALT控除の上限額が、従来の$10,000から$40,000へと大幅に引き上げられました。これにより、これまで基礎控除を選択していた高所得州の納税者も、項目別控除(Itemized Deduction)を利用するメリットが大きくなります。
ギャンブルによる損失の控除は、同一年内のギャンブルによる利益の90%が上限となりました。たとえば、年間で$10,000の利益があり、$15,000の損失があった場合、控除できる損失は$9,000($10,000の90%)までとなります。 この変更に対し、Thomson Reutersの報道によると、ネバダ州の議員からは「合法的な市場を縮小させ、納税者に不利益をもたらす」として強い反発が上がっており、損失控除を100%に戻す対抗法案(FAIR BET Act)が提出されるなど、今後の動向が注目されています。(2025年12月31日以降に適用)
2024年12月31日以降に自動車ローンにより購入された車両について、ローンの利子として支払った金額が所得税の控除対象となる制度が新設されました。これにより、対象となる利子分を確定申告にて申告することで、所得税の軽減が見込まれます。(原則リースは含まれません)※こちらの控除を使用するには一定の条件がございます。
今回の法改正に伴い、国際的な資産報告に関するコンプライアンスがより一層厳格化される流れが予想されます。特に、Form 3520(米国外の個人からの贈与・相続の受領報告)およびForm 5471(特定外国法人の情報申告)のペナルティがさらに厳しくなる可能性があります。
海外からの相続、日本に10%以上保有する会社がある方、また過去年度にこれらの申告をし忘れた方は、大きなペナルティが課される前に対応が必要です。当事務所ではこれらの特殊なフォームの作成・修正申告も行っておりますので、ぜひお早めにご連絡ください。
OBBBA法は米国の税務環境を大きく変えます。特に、SSNの有無といった移民ステータスが税制優遇を左右する決定的な要因となる場面が増えるのが大きな特徴です。また、労働者向け控除が数年で終わる時限措置である点も、長期的なタックスプランニングの重要性を示しています。
当事務所では、お客様一人ひとりの状況に合わせた最適なアドバイスをご提供できるよう、引き続き最新情報の収集と分析に努めてまいります。今回の改正に関してご不明な点がございましたら担当者までお問い合わせください。
IRSから通知や手紙が来た時に何の手も打たない(何の返答もしない)納税者様がいますが、これは最悪なケースとなります。IRSからの通知には必ず返答するようにしてください。
追加納税額をみて心配する納税者様からよくご相談を受けますが、まずは抗弁することをお勧めいたします。
また、最近ではIRS Agentと名乗り、E-Mailを受け取る方が多々おりますが、IRSはほとんど納税者に対してE-Mailはしません。(詐欺の可能性がございます。)
国際税務にも詳しく、迅速な対応で有名な当会計事務所は、アメリカ全域(ニューヨーク、バージニア、マサチューセッツ、ワシントンDC、メリーランド、フロリダ、ジョージア、アラバマ、ミシガン、オハイオ、ウィスコンシン、ミネソタ、ケンタッキー、テネシー、イリノイ、ルイジアナ、テキサス、コロラド、ネバダ、オレゴン、ワシントン、カリフォルニア、ハワイ他)及び日本、中国、カナダ、フランス他へ日本語にて、会計・経理代行サービスや税務コンサルティングなどを提供しています。

